向精神薬は問題解決にはなりません。

2017.08.21 10:05|薬剤師として思うこと
マチルダです。

摂食障害になって、16年になります。



摂食障害になると、少しずつ、根深い心の病へと進んでいくといわれています。

私の状態もそうだったと思います。

栄養失調もそれに輪をかけて状態を下げます。

いつもイライラしていて、何かに追われているように感じ、落ち着かない。

好いことがあって、ハイテンションになったかと思うと、

いきなり気分が落ちる。

突然、ひとりになりたくなって、ひきこもる。

誰も知らない、どこか遠いところに、行きたい。

そんなことを、ぐるぐると考えていました。



先日、たまたま、目にした言葉が、気になりました。

精神科に受診し、薬を何種類も服用していた方で、現在は断薬されたようです。


  「精神科医は、ただ薬を出すだけでした。

   薬は何も治さなかったし、何も解決しませんでした。

   精神科医は、薬を出して、患者が服用して、

   それで問題行動を起こさなければ好し、みたいな。

   患者を、一人の人間と思っていないと思います。」



このお気持ちは、とてもよくわかります。

以前、精神病院の門前薬局で勤務していたことがあります。

たくさんの患者さんに、たくさんの向精神薬をお渡ししてきました。

ちょっと調子が悪いからと受診をしして、たった1錠の処方薬から服用し始めて、

あっという間に、手のひら いっぱいの薬を服用することになった方も、たくさん見ています。

朝食後、昼食後、夕食後、就寝前に、10錠~20錠の薬を服用する・・・・・

その中には、副作用対策としての下剤なども含まれます。



こんなに服用して、大丈夫なのかな?

って、思うこともありました。

私だったら、こんなに服用したりしないのに。

なんて、心の中で思っていました。



でも、こういうこと、感じているうちは、まだまだで、

そのうち、感じなくなってきます。

いえ、感じないようにしてしまうのかもしれません。

そうじゃないと、私自身が、もたない。

仕事にならなくなってしまう。



薬剤師は、医師の処方した薬を調剤して、患者さんに渡します。

処方箋には、診断名などの記載はありませんから、

医師がどのような考えのもと、数ある薬の中から、その薬を処方したのかは、

患者さんからの、ほんの少しの情報と、薬剤師の経験などで、想像します。

(わかりやすくするため、だいぶ簡略化して表現しています)


薬剤師は、その処方量が適切であるかなど、チェックし、

医師の指示に従って服用するようにお伝えします。

その中で、薬の副作用や注意点なども併せてお伝えしています。


ですから、患者さんの症状を診察して、医師が処方した薬に対して、

薬剤師は特別なことがない限り、何も言うことはできません。

特に、精神科の場合、診察する側の主観で診断名が決まってしまうので、

難しいところがあります。


医師も、薬剤師も、大きな医療のシステムのなかに組み込まれているので、

このようなことになってしまうのではないでしょうか?


  「それで問題行動を起こさなければ好し、みたいな。」


これは、この通りなのかもしれません。

少しでも良い状態をキープしておく、というような感じでしょうか。

精神科の場合、寛解といえる状態になっても、再発の可能性も考えられます。

そこまでの状態になるまで、大変ですし、

とにかく、問題のない状態をキープして、受診を続けていくのが、安全策なのでしょうか。




  「患者を、一人の人間と思っていないと思います。」

これに関しては、どうでしょう?

大きな医療のシステムのなかに組み込まれ、その中で多忙な仕事をしていると、

ひとりひとりの患者さんとじっくりと向き合うこと自体が、

無理な状況になってしまうのかもしれません。

私が以前、そうだったように。

知らず知らずのうちに、感覚が麻痺してしまう。

本当は、こんなんじゃダメですよね。


でも、目の前の医師が、自分のことを 「一人の人間と思っていない」 と感じるのであれば、

「一人の人間である」 と思わせるような、アピールをするとか、
  (精神的に病んでいる時には、無理ですね…)

他の医師のところに受診するとか、何か方法があると思います。

確かに、精神的に苦しくて、受診しているのでしょうから、

そんな余裕はないかもしれませんが。


いずれにしても、向精神薬を服用することで、その時は楽になるかもしれませんが、

根本にあるものを解決しないと、変わりません。

向精神薬問題解決にはなりません。

根本にあるものを解決するか、もしくは、そういうことに関して影響を受けないような強さを持つか。

こうしないと、変わりません。

向精神薬を服用するだけでは、ますます遠ざかり、問題を隠してしまいます。

いつまでたっても、終わりません。

たくさんの患者さんに、たくさんの向精神薬をお渡ししてきた私が、感じていることです。


医療に関して、否定的なことを書いてしまいましたが、


世の中には、とても素晴らしい医師や、薬剤師も存在します。

尊敬する先生方が、斬新な情報を発信して下さることに、感謝しています。






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テーマ:摂食障害
ジャンル:心と身体

タグ:過食嘔吐 摂食障害 激ヤセ 栄養失調 精神科 向精神薬 薬剤師 断薬 問題解決 医療システム

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マチルダ

Author:マチルダ
摂食障害になって、16年になります。
この16年間、孤独になり、色々なことを考え、色々な人と出会い、色々なことを経験しました。
吐きたい心、枯渇した心、偏る思考、それに振り回される身体。
極度の栄養失調。
その中で、私が感じたことを綴ります。
希望とともに。

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